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【台灣同志遊行2017 レポート】後編:参加者は12万人!TOW編集部も歩いてきました。...

【台灣同志遊行2017 レポート】後編:参加者は12万人!TOW編集部も歩いてきました。

台湾では2017年5月に、政府が同性同士の婚姻を法的に認めることが決まったと発表しました。
そんな重大なニュースがあった2017年は台湾の同性カップル達にとって、祝福すべき年となりました。
昨年、2016年の台湾LGBTプライドパレード「台灣同志遊行」の参加者数は約8万人とアジアでは最大規模のパレードでした。
2017年は特に、同性婚が合法化された年でもあるので、世界中から台湾のLGBTパレードはさらなる注目を浴びています。

台灣同志遊行

2017年のパレードのテーマは
「澀澀性平打開開,多元教慾跟上來」
“Make Love, Not War -Sex Ed is the way to go-“
同性婚が合法化されていくこととなった台湾ではもう「知らない」という言葉では済まされない社会になります。
一人一人が「平等とは何か?」と言うことを考える機会を持つことが必要となってきます。
相手を尊重し、寄り添うことで、自分をより知っていき、一人一人が違う人間なんだということを認識することで相手を差別したり、互いに争ったりすることはなくなる。
今回のテーマはなんとなくそういう意味なんじゃないかなと私は思っています。
TOW Magazineが伝えたいことと、とても似ていますね。

さて、そんな2017年の「台灣同志遊行」はなんと参加者12万人という圧巻の数字を記録しました。
2017年の東京LGBTプライドバレードの参加者は6000人。
数だけが大事ではありませんが、十分に台湾がLGBTフレンドリーな国であることを証明しています。

私たちは、当日の朝10:00に台湾の渋谷とも言われる西門町にてスタンバイしていました。
当日の朝の天気は曇り。
1週間ほど前から天気予報はずっと雨の予報。
晴れて欲しいという願望とは裏腹にどんどん雨の気配が近づいていました。
しかし、すでに周りにはパレードに参加するであろう衣装の方々が雑談をしており、活気に溢れていました。
晴れることを祈って私たちはパレードの集合場所へと移動することにしました。

2kmほど移動した場所にある「凱達格蘭大道」がパレードの集合場所でした。
すでにトラックや各ブースのテント、実行委員、参加者がたくさん行き来していました。
パレード開始前にはオリジナルのレインボーフラッグやステッカー、ポストカードなどが配られ、会場がどんどんレインボーカラーに染まっていきました。
教育がテーマなだけあって、「HIV」関連の呼びかけやブースも多く見られました。
絶対に知っておくべきテーマですね。

台湾プライドパレード

協賛なのかはわかりませんが、AirbnbやUberなどの企業ロゴをよくみかけました。
いつか日本企業のロゴが並ぶと日本人としてとても誇らしいですね。

台灣同志遊行

そうこうしている間に、時刻は13:30となり、今回のために設営されたメインステージには台湾の有名人たちが開会の挨拶を始めます。
会場はあと約1時間後に歩き始めるパレードを今か今かと待つ空気です。
会場の心拍数が徐々に上がりつつある時、ふっと空から日差しが差し込みました。
なんと、先ほどまでどんよりしていた空が晴れたのです!
私はこの時、本気で台湾のパワーを感じました。
今日は確実に素晴らしい日になるなと確信しました。

そして時刻は14:30となり、ついにパレードが歩き始めました。
ステージからの呼び声とともに大きなレインボーフラッグを広げたスタッフ達が先頭を切り、それに私たちは続いて歩いていきます。
今回のパレードは参加者が多いことから、3路線に分かれていました。
「北路線」、「南路線」、「西路線」の3路線があったらしいのですが、土地勘のなさすぎる私たちはフィーリングで一番盛り上がってそうな「南路線」へと向かいました。(帰宅してから自分たちは南路線だったと知りました)

大勢の参加者に紛れ、パレードを歩きながら、とにかく写真を撮りました。
パレードの活気や参加者やスタッフから湧き出るパワーはどんなに頑張っても文字だけで伝えられそうにはないです。。。
あの場にいた私たちが感じた空気を伝えるべく写真を撮り続けました。

台灣同志遊行

調子のいいEDMとドラッグクイーンの乗ったトラックや筋肉と観客を盛り上げるトラックなど見ているだけでも楽しいパレードです。
参加者達はそれぞれ、レインボーフラッグを振ったり、叫んだり、恋人と抱き合ったり、自由なスタイルでパレードを楽しみます。

私たちが歩いていた「南路線」は途中、中正紀念堂の前を通るコースでした。
中正紀念堂とは1975年4月5日に亡くなった中華民国初代総統の蒋介石に対する哀悼の意を込めて建てられた建物であり、歴史的に非常に価値のあるものです。
そこを通り過ぎる時の景色は過去・現在・未来全てが重なった瞬間のようで、とても感動しました。

台灣同志遊行

抗議活動もよく見られました。
「LOVE IS LOVE」や「LOVE IS EQUAL」と書かれた看板を掲げ大きな声を上げている集団がいました。
中国語であるがゆえにきちんとは理解できなかったのですが、性の平等を訴えているような内容だったと思います。
そしてそれを追いかけるかのように「同性愛は罪である」と書いた看板を掲げている宗教団体と思われる集団がいました。
台湾の宗教に関しては全く詳しくはありませんが、同性婚が可決され、注目を浴びている台湾のリアルな一面が見られ、まだまだ戦い続けないといけないということを感じることができました。

台灣同志遊行

私たちは最前列から最後尾まで全て追いかけてみました。
列は永遠かのように続いていて、最前列から最後尾まで15分ほど要するほどでした。
距離にすると1kmはあるのではないかという長さです。
これがあと2つあると考えると今回のパレードがどれだけ大きなものだったかお分かりいただけるのではないでしょうか。

そして、早いもので、私たちの路線は無事ぐるりと台湾の街を周り、スタート地点でもある「凱達格蘭大道」へと戻ってきました。
とても短く感じましたが、ゴールをした頃にはもう日が沈み始めていました。
約2時間半パレードは歩き続けていました。
iPhoneの万歩計をチェックすると驚きの25000歩の文字。
自分の歩いた距離を実感すると一気に疲労がこみ上げてきました。
他の参加者も疲労を感じさせながらも、幸せそうな笑顔で笑いあっていました。

台灣同志遊行

私は今回パレードを歩いてみた中で衝撃を受けたことが3つあります。

一つ目は、パレードのコースです。
都会の中心を歩くのはどの国のLGBTパレードでも一緒ですが、普通は交通規制などがかかっています。
台湾では、パレードで歩くすぐ隣を車が走っていました。
私たちが歩く車線だけが交通規制され、すぐ横は通ることができるといった状態でした。
その光景を遠目から見ていると、日常と非日常が隣り合わせになっているように感じ、一つ車線を超えると当たり前になる。
言い換えるなら、ほんの少しの知識と理解だけで、LGBTは当たり前のものになる。
そんなメッセージを伝えているかのように感じました。
ただ、列を整備する人もおらずあの盛り上がりなので、シンプルに危険なので来年はせめてテープとかで区切るくらいはしたほうがいいのでは、、、、、、

二つ目は、途中中学校の前を通ったのですが、そこから学生たちが元気よく手を振っていたことです。
授業中のはずなのに、ほとんどすべての窓から学生たちがこちらを見ていて、元気よく手を振っていました。
子供達がああいう風に無邪気な笑顔で見られるというのは本当に素敵なことです。
今回のパレードのテーマである「教育」ということにも大きく繋がると思いました。

最後、3つ目は、ストレートのカップルがたくさん参加していることです。
もちろんカップルじゃないストレートの方もいるかとは思いますが、カップルじゃないとストレートなのかわからないのでここではカップルという言い方をさせていただきます。
私は、マイノリティの声はマイノリティだけでは通らないと思っています。
社会問題には当事者以外の人の方が圧倒的に多いのは仕方のないことです。
当事者以外の人がきちんと問題を知り、課題意識を持つことこそが重要だと思っています。
今回の台湾のパレードではそれが実現されていると感じました。
LGBTだけじゃなく、もしくは台湾人だけじゃなく、若者だけでもない、パレード自体が多様性を表現するものとなっていました。

今回私たちは、アジア最大と言われる台湾のLGBTプライドパレードで現地取材がしたいと言い出したのはほとんど好奇心からだけでした。
台湾の歴史も政治もカルチャーも何も知らない状態からスタートし、台湾のLGBTカルチャーに詳しい方への取材やインターネットの情報から知識を得て、パレードへ挑みました。
言葉にするととてもチープかもしれませんが、本当に行ってよかったです。
台湾独自のLGBTカルチャーや台湾のLGBTパレードの持つ熱気を肌で感じることは私たちにとって大変価値のあるものでした。
何より、パレードを歩く人々から感じられる「ワクワク感」や「これからへの期待」はまだまだ日本には足りないものだと思いました。
2年以内に台湾では同性婚の法整備がが完全に整います。
オリンピックも控える日本はこれからさらに多様化していく必要があります。
「知らないではもう済まされない。」
ぜひ、知ることから始めて行って欲しいと思います。

来年以降もこの取材続けられるといいなぁ

今回の取材では写真でパレードの熱量を伝えたいという思いから、たくさん写真を撮りました。
写真のギャラリーを作りましたので、ぜひこの熱量を少しでも共有できたらと思います。
フォトギャラリーはこちら

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ボーダーレスなカルチャーを考えるWEBマガジン TOW編集部です。

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